
Excelで文字を入力しているときに、Enterキーを押したら次のセルに移動しちゃった…
もしあなたがそう感じているなら、安心してください。それは決して間違いではありません。
ですが、報告書や住所録など、1つのセル内で複数行の情報を入力したい場面はよくありますよね。
この記事では、そんな時に役立つセル内で文字列を改行する方法を、誰でも簡単にマネできる手順で解説します。
さらに、総務省のガイドラインでセル内改行が非推奨とされている理由と、その代替案についてもご紹介します。
この記事を読み終える頃には、あなたのExcel資料は見違えるように見やすく、そして管理しやすくなっているはずです。

この記事のゴール
- Alt+Enterを使ったセル内改行の基本操作をマスターできる。
- セルの幅に合わせて自動で改行させる方法を理解し、適用できるようになる。
- セル内改行に関するよくある疑問やエラーを自己解決できる。
セル内で文字列を改行する方法とは?
セル内で文字列を改行する方法は、主に2つの使い方があります。
- 好きな位置で手動で改行する方法
- セルの幅に合わせて自動で改行する方法

どちらも非常に簡単なので、それぞれの手順を見ていきましょう。
手動で好きな位置に改行を挿入する方法
手動で好きな位置に改行を入れたい場合は、ショートカットキーを使います。
たったこれだけの操作で改行ができるので、ぜひ覚えてください。
- 改行したいセルを編集モードにする
文字が入力されているセルをダブルクリック、またはF2をクリックして編集モードにします。

- 改行したい位置にカーソルを移動する
文字が編集できる状態になったら、キーボードの矢印キーで改行したい位置にカーソルを移動させます。

- Alt+Enterを押す
カーソルが希望の位置にあることを確認したら、キーボードのAlt+Enterを押します。
- 改行を確定する
その場で改行され、カーソルが下の行に移動します。
最後に、もう一度Enterを押すと、改行が確定されます。

セルの幅に合わせて自動で改行する方法
セルの幅を狭めたり広げたりしたときに、文字列が自動的に折り返して複数行に表示されるようにしたい場合は、「折り返して全体を表示する」機能を使います。
- セルを選択し、「折り返して全体を表示する」をクリックする
まず、自動改行したいセルを選択します。
次に、「ホーム」タブをクリックし、「配置」グループの中にある「折り返して全体を表示する」をクリックします。

- セルの幅を調整する
これで、選択したセルが自動改行する設定になりました。あとは列の幅を調整するだけで、文字が自動的に折り返されて表示されます。

セル内で文字列を改行する方法を使う上での注意点
セル内で文字列を改行する際、いくつか注意すべき点があります。
総務省のガイドラインでは非推奨
実は、総務省が公開している「Excelブックの標準化に関するガイドライン」では、セル内の改行は推奨されていません。
改行によって文字列が意図せず結合されてしまうため、データの抽出や並べ替えが正確に行えなくなる可能性があるからです。特に、後でデータ分析や他のシステムにデータを移行する際に問題が起こるケースがあります。
Excelの関数が使えなくなることも
Alt+Enteで改行されたデータは、Excelが1つの文字列として認識します。
そのため、VLOOKUP関数やSUMIF関数など、特定の条件でデータを抽出・集計する際に、改行が含まれていると正しく処理できない場合があります。
【解決策】セル内改行を避けて見やすくする方法

どうすれば見栄えを保ちつつ、データとしても扱いやすい表を作れるの?
それは、一つのセルには一つの情報だけを入れるという原則を守ることです。
- 例:住所録を作成する場合
- 非推奨の例(改行を使用): 1つのセルに「東京都千代田区〜(改行)〇〇ビル」と入力する。
- 推奨の例: 「都道府県」「市区町村」「番地」「建物名」など、情報を複数のセルに分ける。
こうすることで、後から「東京都のデータだけ抽出したい」といった作業が非常に楽になります。最初は手間だと感じるかもしれませんが、長期的に見ると、この方が効率的でミスの少ないデータ管理が実現できます。
まとめ
今回は、Excelでセル内に文字列を改行する2つの方法と、その注意点について解説しました。
一つのセルには一つの情報という原則を心がけることで、あなたの資料は見た目が良いだけでなく、データとしても非常に扱いやすいものになります。ぜひ、今日からこの考え方を意識してみてください。

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