Excelで日常的に集計作業をしていると、


エラー値が含まれていてSUM関数で合計できない!
という経験はありませんか?
特に#DIV/0!や#VALUE!といったエラーが合計したい範囲に存在していると、SUM関数ではうまく合計できず、資料作成にも支障をきたすことがあります。

安心してください!
この記事では、SUMIF関数を使ってエラー値を除外して合計する方法を解説します。
さらに、条件付き集計や他の関数による対応方法も紹介しますので、実務で使える力がしっかり身につきますよ。

この記事のゴール
- エラーを含むデータでも正しく合計できるようになる
- 集計作業でのエラーに強くなり、報告資料の信頼性が向上する
エラー値を除いて集計する方法
SUMIF関数の基本の使い方(構文)
SUMIF関数は、「ある条件に合うデータだけを合計したい」時に便利な関数です。
これを活用すれば、エラーを含まないセルだけを指定して合計することが可能になります。
=SUMIF(範囲, 条件, 合計範囲)
=SUMIF(範囲, 条件, 合計範囲)
範囲 : | 条件をチェックするセル範囲を指定します。 |
検索条件: | どのようなセルを合計の対象とするかを指定します。 数値、文字列、または数式で指定できます。 |
合計範囲: | 合計したいセルの範囲を指定します。 ※範囲と同じ場所を指定する場合は省略可 |
エラー値を除く方法(実例)
例えば、以下のようなデータがあるとします。


C5セルの販売数量に単位(個)を入れてしまったので、
合計値がエラーになっていますね。
特定のエラーを除いた合計を出したい場合は、以下のような工夫が必要です。
=SUMIF(D2:D7,”<>#VALUE!”)

ただし、この方法では1つの条件に当てはまるデータしか除外できません。
実務では様々なエラーが混在するため、後述するISERROR関数やIF関数との組み合わせがより実用的です。
応用:一定販売数量以上のデータを合計
たとえば、販売するようが20個以上のデータだけを合計したい場合は以下の通りです。
=SUMIF(C2:C7,”>20″,D2:D7)


条件指定を工夫することで、柔軟な集計ができますね
SUMIF関数以外の関数でエラーを回避する
エラーの回避は、SUMIFだけでは難しいケースもあります。
たとえば、エラーかどうかの判定が複雑だったり、合計範囲と条件範囲が一致しない場合などです。
その場合は、IFERRORやISERROR、AGGREGATE関数などの出番です。
IFERROR関数を使う
IFERROR関数を使えば、エラーを任意の値(たとえば0)に置き換えて合計することができます。
数式がエラーにならない場合は、数式の結果がそのまま表示されます。
=IFERROR(値, エラーの場合の値)
値 : | 条件をチェックするセル範囲を指定します。 |
エラーの場合の値: | エラーの場合に変換する値を指定します。 対応するエラー: #DIV/0! 、#N/A 、#VALUE! 、#REF! 、#NAME? 、#NUM!など |
IFERROR関数を使用して合計する場合は以下の数式になります。
=SUM(IFERROR(D2:D7,0))

AGGREGATE関数を使う
AGGREGATE関数は、複数の集計関数(SUM、AVERAGE、MAXなど)を様々なオプション(エラー値の無視、非表示行の無視など)と共に使用できる、非常に柔軟性の高い関数です。
=AGGREGATE(集計方法, オプション, 配列)
集計方法 : | 実行する集計方法を指定する番号を指定します。 例:9=SUM、1=AVERAGE、4=MAXなど |
オプション: | エラー値や非表示セルを無視するかどうかを指定します。 例:6=エラー値を無視、1=非表示の行を無視、 7=エラー値と非表示の行の両方を無視、など |
配列: | 計算したいセルの範囲を指定します。 |
AGGREGATE関数を使用して合計する場合は以下の数式になります。
=AGGREGATE(9,6,D2:D7)

まとめ
エラー値が原因で合計がうまく出せない…。という悩みも、関数を正しく使えば解決できます。今回紹介した方法を活用すれば、エラーがある場合でも落ち着いて対処できるはすです。

ぜひ実務でも試してみてくださいね。